感染症の影響から、自分で稼ぐ力を身に着ける人が増えつつあります。
副業から開始して、ゆくゆくは独立を目指している人も多く、実際に独立する人も少なくありません。
収益が安定してくれば法人化を検討する人も多いですが、そこで出てくる問題が”株式会社にするか合同会社にするか問題”です。
「合同会社ってそもそも何?」
「あまり聞いたことないけど合同会社は怪しいの?」
今回は、法人化を検討している人のために、合同会社が怪しいのかどうかを解説します!
先に結論をお伝えすると合同会社は全く怪しくありません!
世間ではマイナーですが、実は起業する人が増えている背景から、合同会社として法人化する人が増えています。
【よくわかる解説】
- 合同会社は怪しい会社ではない
- コストを抑えるために合同会社にする人がいる
- マイナーなため怪しいと思われがち
そもそも合同会社とは?怪しい?
法人化を検討している人や、就職を検討している人で、たまに目にすることが多い合同会社。
ちなみに、2018年の東京商工リサーチの調査では、法人設立をした4社に1社は合同会社を設立したとのこと。
新設法人の4社に1社が合同会社
2018年の新設法人のうち、「合同会社」は2万8,940社で、前年より1,994社増加した。
2018年代より、アフィリエイトなどをする人が増え、情報通信業を営む人のほとんどは、合同会社を選択しているとの結果もありました。
「結局のところ合同会社って何?」と思う人がいるので、簡単に説明しますね!
合同会社とは、2006年に会社法で制定された新しい会社の在り方であり、以前は”有限会社”と呼ばれていました。
株式会社と比較されることが多いですが、いずれも法人です。
しかし、以下のように異なります。※詳しくは後述
【株式会社と合同会社の違い】
- 株式会社:経営分離(株主と経営は別)、資金集めは株式による
- 合同会社:出資・経営が同じ
同じありかたですが、基本的に合同会社の場合は、全額自分で出資しなければなりません。(融資を受けた場合は別)
その他の違いについては、これから紹介します。
合同会社と株式会社の違いを簡単に説明!
法人を設立をする人が増えている背景から、合同会社を選択する人が増えています。
実際、私がコンサルをしている生徒も、中国輸入で大きく稼げるようになったので、法人化を検討しているとのこと。
税理士に相談すると、株式会社か合同会社で選択を迫られている最中でした。
案外、合同会社と株式会社の違いはあるので、それぞれ紹介しますね!
項目 | 合同会社 | 株式会社 |
---|---|---|
代表者の呼び方 | 代表社員 | 代表取締役 |
定款の作成義務 | 〇 | 〇 |
定款の認証 | × | 〇 |
法人登記費用 | 約6万円 | 約20万円 |
出資者の名称 | 社員 | 株主 |
取締役任期 | なし | 2~10年 |
決算公告 | × | 〇 |
株式の譲渡 | 社員の承認で成立 | 自由 |
定款変更の方法 | 全社員が同意 | 株主の三分の二が同意 |
それぞれ、このような違いがあります。
法人化する立場からすると、代表者の呼び方が取締役ではなく、代表社員になるのと、法人登記費用が若干安いのが気になるくらいです。
個人的なイメージですが、社員数が少なく節税目的での法人化を考えている人は、合同会社を選択しています。
しかし、社員数がある程度多い場合は、株式会社を選択するケースが多いですね!
補足:あの有名企業も合同会社
合同会社は、知名度が低いことから、怪しいと思われがちです。
しかし、有名な外資系の企業は、合同会社が多いイメージです!
具体例を挙げると、以下があげられます。
【合同会社の具体例】
- Apple Japan合同会社
- アマゾンジャパン合同会社
- タペストリー・ジャパン合同会社(COACHのグループ会社)
- 日本ケロッグ合同会社
これら以外でも、国内ではDMM.COMが合同会社ですね!
会社設立の8割が株式会社といわれるなかで、合同会社を選択している割合はごくわずか。
そのため、「合同会社って大丈夫?怪しくない?」と思う人も多いですが、上記の会社が合同会社なら、安心できると思います。
合同会社が怪しいといわれる理由を3つ紹介!
株式会社がメジャーな日本では、合同会社が怪しいといわれる風潮があります。
私の周りで法人設立をしている人は、たしかに株式会社が多いですが、合同会社を選択している人もいます!
そういう人は、基本的に社員数が代表一人だけや、社員数が3人未満の企業が多いイメージ。
中身はしっかりしていますが、以下の理由から怪しいと思われるようです。
【合同会社が怪しいといわれる理由】
- 信用力が低いから
- 認知されていることが少ないから
- プライベートカンパニーが多いから
特に、信用力が低いのは、合同会社の最大のデメリットだと思います。
世間体を気にする人や、将来的なことを考えるなら、株式会社を選択したほうがよいですね!
信用力が低いから
合同会社が怪しいといわれる最大の理由は、信用力が低いからです。
海外では主流ですが、国内では法人設立の8割が株式会社と言われているため、認知度はまだまだ低いです。
私の場合は、法人化をしており株式会社を設立していますが、法人化をするまでは合同会社の存在を知りませんでした。
元コンサル生に合同会社を設立した人に話を聞くと、結構苦労することがあるようです……。(詳しくは以下のとおり)
【元コンサル生が合同会社で苦労した点】
- 取引先から合同会社をにした理由を聞かれる
- 合同会社の説明を求められる
- 融資がとおりづらい
どれも、合同会社がマイナーな証拠ですね……。
たしかに、株式会社を設立している身からすると、取引先が合同会社だった場合は、理由を聞いてしまうかもしれません。
何かしらの理由があって合同会社にしているならまだしも、登記費用が安いだけの理由で、合同会社を選択するのは結構リスキーかと思います。
将来的に社員を雇うなら、怪しまれないためにも、株式会社を設立したほうがいいかもしれません。
認知されていることが少ないから
近年、法人設立が増えつつあり、副業から独立した人が、節税目的で法人化を検討することもあるようです。
目安としては、年収500万円以上稼ぐ場合は、法人化したほうが税金が安くなるとのこと。
しかし、法人化をすると、決算をする必要がありますし、支払いが給与報酬に代わることから、何かと不便さを感じる人も多いようです。
一般的に、法人化をする場合は、税理士に相談しますが、”株式会社・合同会社”の二択を迫られます。
ヒアリングをしてくれる税理士なら適切なほうを選んでくれますが、あまりやる気がない税理士は、合同会社を進めていきます……笑
定款認証の手続きも必要ありませんし、節税できますからね!
ただ、知名度が低く認知されていることが少ない点を考えると、将来的なことを考えて株式会社を選ぶ人が多いです。
零細企業やペーパーカンパニーならまだしも、従業員を増やすことを考えているなら、合同会社は怪しいと思われてしまいます。
プライベートカンパニーが多いから
近年、会社の在り方が変わりつつあります。
本来、法人を設立する場合は、取締役がいて社員を雇って会社を回していきます。
しかし、ITの発達にともない、クラウドワークスなどのクラウドソーシングサービスが増えてきたこともあり、一人で会社を回す人も増えつつあるのです。
特に、以下の業種は、人を雇う必要性は少ないです。
【一人で回しやすい仕事】
- Webライター
- アフィリエイター
- ブロガー
- デザイナー
一人で仕事を受注して、顧問税理士を雇うだけで回ります。
事務作業などは、業務委託として依頼すれば、社員として雇う必要がありません。
この場合、代表者が一人なので、わざわざ株式会社を設立する必要がないのです。
新しく会社を設立して、出資者を募ったうえで事業をするなら株式会社がおすすめですが、自己資本・銀行の融資などで回していく場合は、合同会社で問題ありません。
ただ、得体のしれないプライベートカンパニーと思う人も少なくなく、その経由で怪しいと思う人が多いのは事実です。
合同会社を設立するメリット・デメリット
合同会社ですが、個人的には怪しいと思いませんし、状況によっては設立してもいいと思います。
特に、物販ビジネスをしている人は、社員を雇わず業務委託のみで外注化する場合は、合同会社でもいいと思います。
実際、合同会社にはメリット・デメリットがあるので、そちらを把握したうえで、設立を検討するとよいでしょう。
具体的なメリット・デメリットは、以下のとおりです。
【合同会社を設立するメリット・デメリット】
- メリット:設立費用が株式会社よりも安い
- メリット:公示費用・登記変更費用の必要がない
- デメリット:信用性が低く怪しい(と思われがち)
- デメリット:肩書の力が弱い
個人的に、合同会社を設立するメリットは、ランニングコストの少なさにあると思います!
それ以外は、株式会社のほうがおすすめです!
メリット:設立費用が株式会社よりも安い
合同会社を設立する場合は、費用が株式会社よりも安いです。
実際、コンサル生が法人化するときに、税理士から説明を受けた際、合同会社のメリットで費用が安いことを強調されたそうです。
それぞれの違いを説明すると、以下のとおりです。
費用 | 合同会社 | 株式会社 |
---|---|---|
定款認証費用 | なし | 50,000円 |
登録免許税 | 60,000円 | 150,000円 |
合計 | 60,000円 | 200,000円 |
まず、合同会社の場合、法人化設立にかかる費用は登録免許税しかありません。
それ以外の費用は一切かからないので、実質6万円から会社設立ができます。
ここに資本金が必要ですが、会社法の改定にともない1円から設立が可能になりました。
一方、株式会社の場合は、定款認証で50,000円かかり、登録免許税で150,000円発生するので、合計で200,000円の費用が発生します。
そのため、会社設立のランニングコストを抑えたい人は、合同会社を設立するケースが多いです。
メリット:公示費用・登記変更費用の必要がない
これは、少し専門的ですが、合同会社の場合は公示費用と登記変更費用の必要がありません。
株式会社の場合は、決算公告をする義務があるため、毎年6万円~7万円の掲載費がかかります。※官報掲載費です
しかし、合同会社の場合は決算情報を公示する必要がないため、公告費用は一切かかりません。
株式会社にした場合は、初年度で約27万円のランニングコストがかかるのに対し、合同会社の場合は6万円で済むわけです。
そのため、いかに費用面で合同会社が節約できるかがわかります。
また、合同会社は登記変更をする場合は、期間はかかるものの費用はかかりません。
株式会社の場合は、項目にもよりますが、登記の内容を変更するだけでも、1万円かかります。(行政書士などの専門家に依頼する場合はさらにかかる)
合同会社の場合は、この費用もカットできるため、コストを抑えたい人におすすめです!
デメリット:信用性が低く怪しい(と思われがち)
怪しいといわれる理由でもありますが、合同会社は信用性が低いのがデメリットです。
しかし、個人的には世間が怪しいと思っているだけで、会社の実態を把握していれば、怪しいと思いません。
実際、AmazonやDMMなどの有名企業も、合同会社ですからね!
国内の株式会社の割合が多いだけで、合同会社=怪しいということにはならないと思いますけどね……。
ただし、以下の点を考えると、合同会社は少し面倒かもしれません。
【合同会社が面倒な点】
- 取引先などに合同会社にした理由を説明する必要がある
- 法人なりの人からなめられやすい(そうです)
- 人を雇うときに説明する必要がある
- 銀行の融資を受けづらい
零細企業や一人企業の場合は、節税目的で合同会社にするのもありです。
ただ、それ以上の理由がないなら、株式会社のほうがおすすめです。
将来的なことを考えて、人を雇って会社を大きくしていきたいなら、圧倒的に株式会社がおすすめですよ!
デメリット:肩書の力が弱い
これは、個人的にデメリットだと思ったのが、肩書の力が弱い点です。
合同会社の場合、代表の肩書は、あくまでも”代表社員”としか呼べません。
株式会社なら、”代表取締役”が一般的です。
同じ法人なりに変わりはありませんが、社長として名乗れないのは、世間体を気にする人からすると、結構痛いかもしれませんね……。
正直、そこまで気にしている人はいないと思いますが、取引先と名刺交換をする際に、合同会社で”代表取締役”と名乗っていると、突っ込まれることもあるそうです。(元コンサル生がそうでした)
実際、「代表社員」という肩書は、世間で認知されていませんし一般的ではありません。
一人で会社を回す場合は問題ないですが、スタッフを雇ったり、事務所を借りて会社を回したりする場合は、株式会社のほうがよさそうです。
合同会社が世間で増えつつある理由3選!本当に怪しいの?
合同会社が怪しいかどうかについて解説しましたが、私はそこまで気にしたことがありません。
これは、私の周りだけかもしれませんが、世間では合同会社が増えている印象があります。
特に、物販ビジネス関係の仕事をしている人は、法人設立で合同会社を選んでいます。
理由はさまざまですが、以下が挙げられます。
【合同会社が増えつつある理由】
- 柔軟性が非常に高いから
- 起業する人が増えているから
- 設立時のコストが低いから
このような理由から、合同会社を選ぶ人が増えています。
副業で稼げるようになったら、独立する人が多いのが現状です。
そこで、法人化を検討するのはよい判断で、その理由も節税をしたいのが一番です。
柔軟性が非常に高いから
合同会社は、何かと柔軟性が高いと思います。
例えば、会社で何かを決めるとなると、合同会社の場合は社員の同意だけで問題ありません。
個人出資者や銀行の承認を受ける必要なく、登記の変更などができます。
しかし、株式会社の場合、会社に関わる重要な意思決定は、社員と取締役でおこなえません。
株主総会を開いて、出資者の三分の二以上の同意が得られないと、変更が不可能です。
仮に、株式会社を設立して、株式を発行して、投資家や出資者に株式を与えている場合、会社の意思決定権は代表ではなく、出資者にあります。
取締役の任期を2年から5年に変更したいと思っても、出資者が合意しなければ、変更できません。
ただ、合同会社の場合は、会社に関わる意思決定を変えるのはそこまで難しくありませんし、何かと柔軟性があります。
起業する人が増えているから
合同会社ですが、起業する人が増えている背景も、設立の理由に関係しています。
近年、会社とは別の収入で稼いでいる人が多く、本業の収入よりも、副業の収入のほうが上回る人が少なくありません。
実際、私のコンサル生も、感染症の影響をものともせず、中国輸入で稼ぎ続けています。
一部の生徒は個人事業主として独立したのちに、法人化設立へと動きました。
中国輸入は、代行業者を使って仕入れるため、業務委託として外注化します。
事務所を借りて人を雇うことは少なく、組織化でもしない限りは必要ありません。
実際、一人で回せるような仕事の場合は、株式会社よりも合同会社のほうがおすすめです!
取引先と接することもなければ、基本作業を自宅でするなら、節税する以外の法人化のメリットがないです。
特に、物販ビジネスは経費になるものが多すぎて、確定申告をするのが面倒なので、法人化して顧問税理士に決算を丸投げしたほうが、何かと楽ですよ!
設立時のコストが低いから
合同会社は、会社設立のランニングコストが低いことも、選ばれている理由の一つです。
実際、株式会社に比べると、14万円ほどの違いがあります。
さらに、官報掲載費を含めると、20万円近くのコスト削減になることも。
そうなると、「株式会社のメリットとは?」と思う人がいますが、状況によって異なります。
私も株式会社ですが、社員を雇うかどうかで大きく変わります。
あるいは、資金調達の方法で、個人出資や銀行融資以外で資金を集めたいなら、株式会社ですね!
実際、合同会社だと、社員数が少ないか、一人で会社を回さないと、あまり効力を発揮しません。
それこそ、物販ビジネスをしている人や、ネットでアフィリエイトやブロガーをしている人ですね!
まとめ
合同会社を怪しいと思っている人がいますが、実はそこまで気にする必要はありません。
法人化を選ぶときに、株式会社か合同会社なのか迷う人がいると思いますが、状況によって異なります。
もし、あなたが以下の状況の場合は、合同会社のほうがおすすめですね!
【合同会社がおすすめなケース】
- 一人で企業を回している
- 将来的なことを考えて今後スタッフを雇う気がない
- 物販ビジネスをしている
- IT系の仕事をしている
特に、ネットビジネスから起業する場合は、合同会社のほうが多い印象。
物販ビジネスをしている人は、業務委託として外注化すれば、スタッフを雇う必要はありません。
会社設立にもコストがかかりますし、無駄にコストをかけない意味でも、合同会社を選択するのもありですよ!
怪しいと思っているのは世間の認識で、業務内容がしっかりしていれば問題ありません。
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